現地調査・計画の流れ

『岩工房』が、周辺の環境に溶け込むように調査し、計画を練ります。
さらに、試験施工によって、岩の形状や色合い、質感等、イメージを確認していただきます。

1.現地調査

地形・周辺環境・既設構造物・自然条件・岩の性状(形状・色合・質感)等、施工条件の調査を行います。

  1. 着工前測量により、平面図、縦横断図を作成
  2. 現地調査により、岩の性状(形状・色合い・質感)を把握
  3. 現場周辺の自然環境や既設構造物等の状況を確認
  4. 施工条件について、仮締め切り・足場等の仮設の必要性を調査
■作成資料

平面図・縦断図・断面図・周辺の状況写真
現地踏査結果表、(必要に応じて天然岩のサンプルの採取)

2.完成予想図の作成

現地調査から得られた資料により、完成予想図の合成写真(モンタージュ)を作成します。

  1. 着工前の写真を原画として、周辺の岩の写真より完成予想写真(モンタージュ)を合成
  2. 施工規模、目的を十分に加味し作成する。必要に応じて部分的な、モンタージュを作成
■作成資料

モンタージュ・部分モンタージュ

3.施工図の作成

モンタージュをもとに施工図(擬岩造形平面図・断面図)を作成し、擬岩コンクリートの数量を算出し、擬岩形状の補整を行います。

平面図横断図

  1. モンタージュを元に擬岩の平面図を作成
    造形に則したメッシュ(0.5~1.0m)を組み、岩の形状を作図
  2. 平面図から変化点ごとの断面図(測点間は2.0m~5.0m程度)を作成
  3. 断面図からコンクリート量、造形面積を平均断面法により算出し、計画数量との調整
  4. 擬岩形状が決定した後、コンクリート打設割計画図を作成し、目地材・漁巣・植生エリア等の配置
■作成資料

擬岩造形平面図・断面図・コンクリート打設割図

植生エリア等の配置図・数量計算書

コンクリート打設割図

 

4.試験施工の実施

試験施工状況

  1. 擬岩の色調、表面仕上げの確認
  2. 無機顔料の配合割合を決定する為、供試体を製作
  3. 必要に応じて細骨材・粗骨材の種別を変えて現場の岩の質感が得られるよう配合を調整
■作成資料

配合報告書・無機顔料配合割合表・圧縮強度試験成績書

 

施工の流れ

現場打ち擬岩構築工法『岩工房』の施工工程を、完成まで逐次説明します。

1.差し筋アンカー設置

擬岩造形図をもとに丁張り用の差し筋アンカーを所定の変化点に設置し、鉄筋及び鉄線等により擬岩の大まかな形状を現地におとします。

 

2.骨組み鉄筋の設置

打設計画に従い骨組鉄筋を差し筋アンカーに溶接し、擬岩の骨組を形成していきます。

 

3.基本造形網の設置

骨組み鉄筋に沿って基本造形網を設置し、大まかな岩の形状を作ります。
特許取得第3759148号

 

4.仕上げ造形網の設置

仕上げ造形網を岩の形状に細工し、基本造形網の形状に合わせて取り付け、岩の表情の細かい造形は網の配置後に行います。
特許取得第3759148号

 

5.コンクリートの打設(無機顔料混入)

打設計画に従い無機顔料を混入したコンクリートの打設を行い、バイブレーターを使用し、締め固めながら打設します。

 

6.仕上げ造形網の撤去

コンクリート打設完了後、所定の時間を経過した後、仕上げ造形網を撤去し補足造形を行います。造形完了後、養生マット、養生シートを使用し所定の期間養生を行います。

 

7.表面処理

コンクリート打設後、所定の期間養生を行った後に表面の部分的な修景や補色を行います。

 

施工上の留意点

『岩工房』の打ち継ぎ面の処理や最小部材厚等、施工時に留意する事項に ついて説明します。

湧水・目地・打ち継ぎ面の処理について

湧水や目地は、岩の亀裂形状を利用し処理します。
打設ロットの打ち継は、上流部のロットが下流のロットとかみ合うように施工します。

打ち継ぎ

 

かぶり・最小控え厚について

既設構造物表面より、仕上げ造形網までの最少控え厚は、15cm以上とします。
基本造形網より、既設構造物表面までの控え厚が10cm以上となるように、アンカー筋にマーキングをし、骨組み鉄筋を溶接して確保します。
基本造形網より、仕上げ造形網までのかぶりは、5cm以内。
かぶりの確保は幅木等の定規を使用します。

現地の取り合い

既設構造物、現地の岩との取り合いは、接合部の腐食、亀裂、浸食状況の調査を行い脆弱部の除去をし、鉄筋による補強を行います。
景観に配慮し施工します。

現地取り合い施工状況

自然環境の保全と育成

水の流れを考慮した凹凸の形状を設けることにより土砂の堆積を促し、植生の繁殖を図ります。
常時、洪水時等の水位を調査し、各種水性物の生息を促すように魚巣、岩窟を設けます。

植生エリアと魚巣・岩窟

 

施工管理

『岩工房』の出来高、出来形、品質、材料、写真の各管理方法について説明します。

出来高管理
  1. コンクートの当初数量は、断面図から平均断面法により算出
  2. 測点の間隔は原則として5mとし、岩の形状に合わせて2~5m程度とする。 縦断方向に変化が大きい場合は、変化点を設ける
  3. 出来高数量は管理点を基準に、コンクリート量は平均断面法、造形面積はヘロンの公式より算出する
  4. 数量における設計値との差は下記を標準とする
    ①.コンクリート量・・・下限:設計値以上  上限:設計値の1.04倍程度を標準と
    (コンクリート量については、納品書により確認する)
    ②.造形面積・・・下限:設計値以上  上限:設計値の1.02倍程度を標準
  5. 断面の測定は光波測距儀を使用し測定し、CADにより作図を行い数量を算出
  6. 延長、法長は巻き尺を使用し、モルタル吹き付け工、法枠工と同様の測定を行う

 

出来形管理

国土交通省 土木工事 施工管理の手引(出来形管理基準及び規格値)より

出来形管理路図

品質管理

国土交通省 土木工事 施工管理の手引(品質管理)より

材料管理

材料証明書、出荷証明書、納品書により確認します。

写真管理

国土交通省 土木工事 施工管理の手引(写真管理)より

※施工区間が20m以内の場合は出来型写真については2箇所以上撮影すること。
その他の写真については施工計画に準じる。

 

工程及び歩掛り

『岩工房』の単位(100m2)当たりの施工工程と標準的な歩掛りについて説明します。

工程

100m2当たりの標準的な岩工房の工程は下表のとおりです。

歩掛り

10m2当たりの標準的な岩工房の歩掛りは下表のとおりです。

1.アンカー筋設置工

2.造形網設置工

3.擬岩造形工

4.表面処理工